公益財団法人 仁泉会 セイントクリニック
お気軽にお問い合わせください
024-575-3333
[受付時間] 8:30~17:00(日祝日休)

妊婦さんお役立ち情報

ホーム > 妊婦さんお役立ち情報 > マタ旅について

マタ旅について

妊娠中に夫婦で旅行に出る『マタ旅』がブームになり旅行会社からもたくさんの“マタ旅、お薦めプラン”なるものが出され誘われることも多いでしょう。また、授かり婚(赤ちゃんに失礼なので‘出来ちゃった婚’なんて言いません)なので妊娠中でも新婚旅行に行きたい方もいらっしゃるでしょう。でも、妊娠中の旅行には産婦人科のお医者さんの中でも妊娠初期や臨月を避ければ賛成(36%)、妊娠中は反対(46%)と賛否両論があります。しかし、「子供が産まれたらしばらく旅行に行けないから今のうちに!」などの理由で積極的に薦めている先生はいないと思います。個人的には“絶対反対”とは言いませんが、「本当に行かなければいけないの?」「行先は?」「この時期なの?」などご家族で十分にご相談してください。

マタ旅の危険性(TDRでの話)

少し古い話になりますが、2010年の「日本周産期・新生児学会」において順天堂大学医学部附属浦安病院産婦人科から次のような発表がありました。2007年1月1日から2009年12月31日までの期間、同施設およびその周辺施設から同病院には、2007年:41人、2008年:23人、2009年:22人と過去3年間に総数86人もの方々が緊急受診しています。その診断は切迫流産が一番多く40人(46.5%)、流産が18人(20.9%)、切迫早産およびその疑いが11人(12.8%)となっています。この人数は、2週に1人以上の割合で救急搬送されていることになります。中には、飛び込み出産1例、命に関わる常位胎盤早期剥離1例、子宮外妊娠1例、流産が18例、入院加療が必要な切迫流早産2例などもあります。TDRという特殊性もありますが、マタ旅は慎重に考える必要があると思います。

マタ旅の原則

  1. どの時期がいいの?
    妊娠初期、特に16週までは避けましょう。16~28週の間で、妊娠経過に異常がなければ1~2泊の旅行も可能と考えます。ただし、数日間かけて移動しながらの旅行はやめましょう。
    妊娠30週を超えると切迫早産が増えるので避けたほうが良いでしょう。
  2. どこまで行けるの?
    マタ旅でおすすめなのは、車や電車で行ける2時間くらいの近場の旅行が良いでしょう。車は運転していなくても緊張するので30分~40分毎に休憩を取り、リラックスタイムを作りましょう。
    遠方の場合は汽車、飛行機を利用して下さい。飛行機は機内の気圧が下がり破水しやすいという理由で嫌う先生方もいらっしゃいます。
  3. お楽しみもほどほどに!
    せっかくの旅行だからといって盛沢山な企画は賛成しません。疲れないように注意しましょう。
    目的はあくまでの気分転換やリラックスであることを忘れずに。単なるレジャー目的はやはりお薦めできません。
  4. 温泉でリラックスしたい!!
    妊婦さんが温泉に入ってもお腹の赤ちゃんに直接影響を与えることはなく、妊娠中に温泉に入ってはいけないというのは根拠のない基準であることがわかり、2014年から環境省によって「妊娠中の入浴」が禁忌項目から削除されました。でも、やはり入浴に際しては注意が必要です。

    【長湯は禁物】
    温泉に入ると、ほっとしますし、気持ちが良くついつい長湯をしてしまいます。でも、長く湯につかっていると、逆に疲れてしまうこともありますから気をつけましょう。また、露天風呂など温度差がある場所は要注意。体への負担が大きく、ふらついたりすることがあります。

    【転倒に注意】
    床がぬるぬるして滑りやすくなっている場所が多いです。転倒しないように気をつけましょう。

    【一人では入らない】
    一人のときに滑って転倒したり、脳貧血などで倒れる可能性があります。とくに早朝や深夜は、入浴場で一人になってしまうこともあるので避けましょう。

    【食後すぐはNG!】
    食後は、1時間くらいはのんびりしてから入浴しましょう。

マタ旅の必須アイテム

娠中は、急な体調の変化が起こる可能性が高くなります。旅行先で急変した場合に受診できる病院を、あらかじめ調べておきましょう。滞在先のホテルで医療サービスを受けられることもあります。必ず母子手帳と健康保険証を持参し、万が一の場合に備えます。
また、夏でもひざ掛けなどがあると良いと思います。クーラーの効きすぎている場所も多く重宝します。車であれば大きめのタオルなども準備しておきましょう。